暗号資産市場は価格変動だけでなく、規制動向や企業の参入・撤退など、押さえておくべきニュースが日々更新されています。本記事では、海外の一次情報・専門メディアの報道を中心にピックアップし、投資家・ビジネスパーソンが押さえておくべきポイントを一言コメントとともにご紹介します。
1. CFTCがトークン化資産の運用指針を改定|RWA市場は460億ドル規模に拡大
米商品先物取引委員会(CFTC)は2026年9月24日、市場参加者部門・市場監督部門・清算リスク部門の連名で、暗号資産およびブロックチェーン技術に関するFAQ(よくある質問)を改定したと発表した。改定は、許可された投資対象をトークン化した形で顧客資金を運用する方法と、規制上の記録保管要件をブロックチェーン技術で満たす方法の2点を対象とする。セリグ委員長は「業界に規制上の明確性を提供する継続的な取り組みの一環」とコメントしている。今回の改定は、2026年3月のFAQ初版やトークン化担保に関する職員書簡(25-39、26-05)の内容を踏まえたもの。CFTCによれば、トークン化された実物資産(RWA)の時価総額は9月24日時点で460億ドルに達し、うちトークン化ファンドが347億ドル(75.5%)を占める。
情報源: CFTC Press Release 9303-26
💡 活用の一言: 機関投資家がトークン化商品を担保・運用に組み込む際の規制上の障壁が一段と下がったことを意味する。カストディやファンド運用でトークン化資産の活用を検討している企業は、対象となる職員書簡・FAQの原文を確認しておきたい。
2. 大手取引所Bitgetが3.5億ドル超のハッキング被害|北朝鮮Lazarus Groupへの関与が疑われる
暗号資産取引所Bitgetは2026年9月24日18時31分(UTC)、複数のホットウォレットから不審な送金を検知し、イーサリアム・XRPレジャー・Arbitrum・Avalanche・Optimism・BNBスマートチェーン・Baseの7チェーンにまたがり、総額3億5,160万ドル相当が流出したことを確認した。Gracy Chen最高経営責任者(CEO)は、コールドウォレットは全チェーンで無事であり秘密鍵の漏えいではなくバックエンドのウォレットシステムが侵害されたとの見方を示し、出金は依然停止中(入出金・取引の一部は継続)で再開時期は明言していない。ChenCEOは北朝鮮Lazarus Groupの関与を疑っていると述べたが、これを裏付ける技術的証拠は記事執筆時点で公開されていない。Bitget独自の調査データによれば、北朝鮮関連ハッカーは2026年上半期だけで6億4,300万ドル相当(暗号資産業界全体の被害の66%)を盗んだとされる。
情報源: CryptoTimes、Hackread
💡 活用の一言: 「コールドウォレットは安全」という説明でもホットウォレット経由の被害は数百億円規模になり得る。取引所に資産を置く際は、出金停止時の運営側の情報開示スピードと、コールド比率の開示状況を日頃からチェックしておきたい。
3. ステーブルコインの越境送金額が前年比77.5%増の2,203億ドルに|Chainalysis調査
ブロックチェーン分析企業Chainalysisが公表した2026年版グローバル暗号資産採用指数によると、2025年1月から2026年6月までの12カ月間で、ステーブルコインを使った国境を越える送金額は月間110億ドルから240億ドルへと倍増し、累計では前年比77.5%増の2,203億ドルに達した。平均送金額は約3,000ドルで、サプライヤーへの支払いや個人送金、自国通貨からの資産退避などの用途が中心。新規に開設された送金ルートは4,708本、その送金額は26億4,000万ドルにのぼる。仮想資産市場全体が同期間に約50%下落する厳しい相場環境の中でも、ステーブルコインの流通残高は980億〜1,090億ドルで安定し、オンチェーン資産全体に占める比率は2026年6月時点で22.5%となった。
情報源: The Daily Hodl
💡 活用の一言: 価格変動の大きい局面でもステーブルコインの実需(決済・送金)は拡大が続いている。海外送金・サプライヤー決済のコスト削減を検討する企業は、既存の銀行送金と比較した手数料・着金スピードを一度試算してみる価値がある。
4. XRP・Solanaの現物ETFに資金流入|ビットコインETFも2026年通算でプラス圏に転換
2026年9月25日、XRPが24時間で最大5.4%上昇し1.50ドル付近、Solanaは約4%上昇し約8カ月ぶりに120ドル台を回復した。同日のETF資金フローを見ると、XRP現物ETFに1,489万ドル(累計流入17億6,000万ドル)、Solana現物ETFに3,281万ドル(累計流入15億2,000万ドル)がそれぞれ流入。ビットコイン現物ETFも6営業日連続の流入となり、この日はBlackRock IBITに1億6,263万ドルが入った一方、WisdomTree BTCWからは402万ドルが流出した。注目すべきは、米財務省ベッセント長官による8月の発言以降に約40億ドルの資金が流入したことで、ビットコインETFの2026年通算の流入額が7月時点の58億ドルの純流出からプラス圏の8億ドルへ転換した点だ。比較として2024年通算は352億ドル、2025年通算は214億ドルの流入だった。
情報源: Yahoo Finance
💡 活用の一言: ビットコイン以外の銘柄にもETF経由の資金が着実に入り始めている。分散投資を検討する投資家は、個別銘柄の値動きだけでなく、どのETFにどれだけの資金が入っているかという「フローの方向性」も判断材料に加えたい。
5. ビットコインは8万5,000ドル台まで反発も上値重く|「25万ドル到達シナリオ」でアナリストの見解割れる
ビットコインは2026年9月25日朝(米東部時間)、8万4,378ドルで取引を開始し、午前7時14分時点で8万5,199ドルまで上昇。前日24日には一時8万7,265ドルの高値をつけた後、週間では10.4%の上昇となっている(1年前比では25.5%安)。イーサリアムも同時間帯に2,738ドル前後で推移し、24日には2,787ドルの高値をつけた(週間9.8%高、1年前比35.3%安)。Fundstratのデジタル資産責任者Sean Farrell氏は「弱気相場の終わりを示唆する動き」としつつ「上昇は一直線ではない」と慎重な見方を示す一方、ヘッジファンドマネージャーのMark Yusko氏はビットコインが25万ドルの新高値を目指す新たな上昇局面に入ったとの強気な見方を示した。もっとも同日にはビットコインが8万4,000ドルを割り込む場面もあり、Coinbase(COIN、-2.01%)やStrategy(MSTR、-1.60%)、Circle(CRCL、-4.69%)など暗号資産関連株は軟調に推移した。
情報源: Yahoo Finance、CryptoTimes
💡 活用の一言: 強気・慎重、双方のアナリスト見解が併存している局面では、特定の価格目標を前提にポジションを組むのではなく、ETF資金フローや出来高など複数の指標を組み合わせて自分なりの判断材料を持つことが重要になる。
まとめ
今日のニュースを俯瞰すると、規制面ではCFTCによるトークン化資産の枠組み整備が進む一方、Bitgetのハッキング被害はセキュリティリスクが依然として大きいことを改めて示した。資金の流れという観点では、ステーブルコインの実需拡大とビットコイン・XRP・SolanaへのETF資金流入がともに進んでおり、市場の裾野が広がりつつある。ただしビットコインの短期的な値動きに対しては強気・慎重の両論があり、価格そのものよりも規制・資金フロー・セキュリティという複数の切り口から状況を捉えることが引き続き重要だ。
本記事は情報提供を目的としており、投資勧誘を意図するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。
本記事は2026年9月26日時点の情報をもとに作成しています。最新情報は各引用元サイトをご確認ください。

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