週明けの暗号資産市場は、ビットコイン(BTC)が8万ドル近辺で攻防を続け、今週は米連邦公開市場委員会(FOMC)という大きなイベントを控えています。本記事では、海外の一次情報・専門メディアをもとに、投資家や企業の実務担当者が押さえておきたい6つのニュースを整理しました。
1. ビットコインは8万ドル近辺で攻防|現物ETFは2日間で約7.7億ドルの純流出
10月25日付のcrypto.newsによると、BTCは週末の売りで一時8万ドルを割り込み、約79,200ドルまで下落した後、約80,600ドルまで戻しました。米国の現物ビットコインETFはFarside Investorsのデータで10月22日に約6.355億ドル、23日に約1.379億ドルの純流出となり、2日間の合計は約7.73億ドルです。それ以前の3日間は10億ドル超の資金流入が続いており、流れが一転した形です。
CoinGlassによれば直近24時間の清算額は約5.47億ドルでした。一方、CryptoQuantのアナリストは、クジラ(大口保有者)の1年間の保有量変化が約マイナス28.2万BTCからマイナス約3.9万BTCへ改善したと指摘していますが、指標自体は依然マイナス圏です。ベンジンガは、JPMorganの長期資本市場想定でBTCの10〜15年の年率リターンが10%と示されたことも伝えています。
情報源: crypto.news、Benzinga
💡 活用の一言: ETF資金フローと清算データは短期の需給を映す指標です。引用元の数値は第三者データである点を踏まえ、複数の提供元で確認しましょう。
2. 今週のFOMCが焦点|据え置き予想でも12月利上げ観測が相場の重しに
NordFXの週間見通しによると、FOMCは10月27日に始まり、28日(米東部時間午後2時)に政策金利が発表されます。市場は据え置きを織り込んでおり、10月の利上げ確率は7〜8%程度とされています。29日にはECBの政策決定と米国の第3四半期GDP・9月PCE、30日には日銀の決定が続きます。
同見通しは、BTCが週足で約80,797ドルで引け、50日移動平均(約81,800ドル)を66日ぶりに下回ったと指摘しています。サポートは80,400ドルと79,700ドル、レジスタンスは82,550ドルと84,900ドルです。原油(ブレント)が約117ドル、米10年債利回りが約5.0%という環境で、タカ派的な据え置きと12月利上げの示唆があれば、BTCとETHの双方に下押し圧力となり得るとしています。
情報源: NordFX
💡 活用の一言: 金融政策イベント前後はボラティリティが高まりやすいため、レバレッジ水準や資金管理ルールを事前に確認しておきたいところです。
3. イーサリアムは2,300ドル台で軟調|Glamsterdamのテストネット実施が延期
crypto.newsによると、ETHは10月23日時点で約2,390ドル前後で推移し、10月のレンジは約2,335〜2,754ドルでした。SoSoValueのデータでは、米国の現物イーサリアムETFは22日に約1.106億ドルの純流出で、BlackRockのETHAが大きな割合を占めました。
開発面では、Ethereum Foundationが10月22日に、26日に予定していたGlamsterdamのHoodiテストネットでの有効化を、EIP-8037に関する互換性の懸念から延期したと確認しています。代わりの日程は未発表です。アップグレードの遅れが相場に直結するとは限りませんが、ロードマップ上の不確実性としては意識しておく必要があります。
情報源: crypto.news
💡 活用の一言: ETHを軸にしたサービスを運営する企業は、Glamsterdam対応のスケジュールを仮置きし、延期前提の計画も用意しておくと安心です。
4. 【続報】CLARITY法は停滞続く|9月の採決否決後、SEC新規則案のコメント期限は20日に到来
CLARITY法(米国のデジタル資産市場構造法案)は、9月15日に上院で審議入りの動議に対する討論終結(クローチャー)採決が賛成49・反対50で否決されました(可決には60票が必要)。Orrick法律事務所の解説では、争点は公職者の暗号資産保有に関する倫理条項とステーブルコインの利回りで、反対票を投じたTillis議員は再審議動議の余地を残すためだったとされます。11月3日の中間選挙で上院の日程が限られるため、今期中の成立は難しいとの見方が広がっています。
前回からの変化点として、SECが8月18日に提案した「Regulation Crypto Assets」のコメント期限が10月20日に到来しました。提案には、上限500万ドル(4年間)と、12か月あたり7,500万ドルを上限とする2つの登録免除と、投資契約該当性に関するセーフハーバーが含まれます。CFTCも関連規則案を9月17日にOIRA(行政管理予算局の規制審査部門)へ提出済みですが、拘束力のある規則は1年以上先になり得ると同解説は述べています。
情報源: Orrick、TokenPost、crypto.news
💡 活用の一言: 連邦法が動かない間は州ごとの規制対応が実務の中心です。自社トークンの分類整理と各州のライセンス状況の再確認が有効です。
5. 10月のDeFi被害は約7.2億ドルで過去最悪|ハードウェアウォレットの盗難疑惑も
Startup Fortuneが引用したChainalysisのデータによると、10月のDeFiハッキング被害は11件で合計約7.18億ドルに達し、同媒体は「同分野で記録された最悪の月」と伝えています。被害の82%はブリッジの脆弱性によるものです。また、盗んだ資金をDAIへ交換して凍結を回避する手口の増加も指摘されています。
別件として、CoinDeskは10月9日、Ledgerが東南アジアの販売業者CryptoBilis経由で購入されたハードウェアウォレットの盗難報告を調査していると報じました。ブロックチェーン調査者のSpecterは8,600万ドル超が盗まれた可能性があるとしていますが、第三者による確認はなく、原因も不明です。Ledgerは同販売業者に販売停止を要請し、直近90日以内に購入した利用者にセットアップしないよう呼びかけています。
情報源: Startup Fortune、CoinDesk
💡 活用の一言: ハードウェアウォレットは正規ルートで購入し、利用するDeFiやブリッジのリスクは分散して管理しましょう。
6. Solanaの新コンセンサス「Alpenglow」がメインネットで稼働|150ミリ秒は目標値
Cointelegraphによると、Solanaの大型アップグレード「Alpenglow」は10月21日にメインネットで稼働しました。従来のTowerBFTを置き換える仕組みで、トランザクションのファイナリティを約12.8秒から約150ミリ秒へ短縮する(約99%減)ことを目標としています。ただし記事の時点では実測が約6.6秒で、150ミリ秒は目標値であり、メインネットでの達成は確認されていません。ブロックデータ配信を担う「Rotor」は後続フェーズです。
情報源: Cointelegraph
💡 活用の一言: 低遅延を前提にしたサービス設計を検討する場合は、公式のファイナリティ実測値が安定して公開されるまで過度な前提を置かない方が安全です。
まとめ
今日のニュースに共通するのは、相場面の不確実性(ETF資金の流出、FOMC前の慎重姿勢)と、制度・技術面の進展の遅れや課題(CLARITY法の停滞、Glamsterdam延期、DeFi被害の拡大)です。一方でSolanaのAlpenglowのように、インフラ面の改善は着実に進んでいます。短期の値動きに一喜一憂せず、イベント日程とリスク管理を軸に情報を確認していくことが重要になりそうです。
本記事は情報提供を目的としており、投資勧誘を意図するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。
本記事は2026年10月26日時点の情報をもとに作成しています。最新情報は各引用元サイトをご確認ください。


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