2026年10月13日(米国時間)に出た暗号資産関連の一次報道から、投資家・事業者の判断に関わる8件を厳選しました。ビットコインの急落とETF資金流出、ハードウェアウォレットの供給網攻撃、各国当局の規制強化と、ロシア最大手銀行・米運用大手のトークン化といった制度面の動きまで、要点だけを短時間で確認できます。
- 1. ビットコインが8.2万ドル台へ急落、ロング中心に約7.7億ドルが清算|ETF資金流出とマクロ要因
- 2. Ledger、再販業者CryptoBilis経由の端末に「スパイチップ」|リカバリーフレーズ流出の被害推定は最大9,300万ドル
- 3. Binance、マイニングプール・クラウドマイニング事業を終了|11月10日に停止
- 4. ロシア最大手Sberbankが暗号資産取引の登録を取得|12月1日に全顧客へ開放予定
- 5. 韓国、KuCoin・BitMart・MEXCなど未登録27取引所のサイトを遮断|規制が一段と厳格に
- 6. 英高等法院、押収された約6.1万BTCの請求権は中国法で判断|英政府が保有継続しやすくなる可能性
- 7. Federated Hermes、2027年初頭に初のトークン化ファンド持分を発行へ|Prometheumと提携
- 8. CFTCのレバレッジ暗号資産規制案、TD Cowenは「2028年の期限リスク」を指摘
- まとめ
1. ビットコインが8.2万ドル台へ急落、ロング中心に約7.7億ドルが清算|ETF資金流出とマクロ要因
The Blockによると、10月12日夜(米東部時間)にビットコインは24時間で約2.8%下落し81,382ドル前後、イーサリアムは約4.6%安の2,425ドルとなりました。CoinGlassのデータでは24時間の清算額が約7.71億ドルで、うち約6.86億ドルがロング(買い)ポジションでした。背景として、米国のスポットビットコインETFが前週に6.8億ドル超の純流出(6月下旬以来最大)、スポットETHのETFも5.4億ドルの純流出となったこと、米長期金利の高止まりとドル高、米インフレ指標発表前のリスクオフ、韓国株の急落の波及などが挙げられています。なお同日、CoinDeskは8.3万ドル近辺まで持ち直す動きも伝えています。
情報源: The Block
💡 活用の一言: レバレッジ取引をしている場合は、インフレ指標の発表前後に清算価格が近すぎないか、証拠金に余裕があるかを確認しておきましょう。
2. Ledger、再販業者CryptoBilis経由の端末に「スパイチップ」|リカバリーフレーズ流出の被害推定は最大9,300万ドル
CoinDeskによると、Ledgerは東南アジアの再販業者CryptoBilisが販売した一部端末の筐体内に不正な部品が仕込まれ、画面に表示された24語のリカバリーフレーズを読み取ってeSIM経由でLTE送信していたと発表しました。Ledgerはセキュアエレメントやソフトウェアの侵害ではなく、物理的なサプライチェーン攻撃だと説明しています。オンチェーン調査者は300以上のウォレットで最大9,320万ドルの被害と推定し、Tetherは1,000万ドル相当のUSDTを凍結しました。該当端末の購入者は初期化せず、使用済みなら新しいフレーズを生成した新端末へ資産を移すよう案内されています。
情報源: CoinDesk
💡 活用の一言: ハードウェアウォレットは公式販売チャネルで購入し、開封時の改ざん痕や初期状態を必ず確認する運用にしましょう。
3. Binance、マイニングプール・クラウドマイニング事業を終了|11月10日に停止
The Blockによると、Binanceはマイニングプール、Pool Savings、クラウドマイニング、Transaction Acceleratorなどを終了すると10月13日に発表しました。新規のシェア・ハッシュレートは2026年11月10日7時(UTC)以降受け付けられず、プールページの履歴閲覧は11月24日7時(UTC)まで可能です。同社は提供サービス全体の見直しの一環としており、TradFi連動商品の拡大が進む中での事業整理となります。
情報源: The Block
💡 活用の一言: Binance Poolを利用中のマイナーは、期限までに別プールへの移行とPool Savingsの償還を済ませる必要があります。
4. ロシア最大手Sberbankが暗号資産取引の登録を取得|12月1日に全顧客へ開放予定
CoinDeskがInterfaxを引用して報じたところでは、Sberbankはロシア中央銀行の暗号資産交換業者レジストリに追加されました。同行は10月初めにデジタル預託機関としても登録済みで、12月1日から既存アプリ上で全顧客向けに暗号資産取引を開放する計画です。取扱銘柄の最終リストは中央銀行が決める見込みで、登録業者は同行を含め9社となりました。一方、国内での暗号資産決済は引き続き禁止で、2027年7月以降は登録仲介業者経由の取引が必須になります。
情報源: CoinDesk
💡 活用の一言: 「規制された枠内での合法化」と「P2P封じ込め」が同時に進む点が特徴で、各国のオンランプ規制を比較する材料になります。
5. 韓国、KuCoin・BitMart・MEXCなど未登録27取引所のサイトを遮断|規制が一段と厳格に
CoinDeskによると、韓国の金融情報分析院(FIU)は、未登録の海外取引所27社(KuCoin、BitMart、MEXCなど)への国内からのウェブアクセスを遮断すると発表しました。放送通信審議委員会が10月6〜7日の審議で承認したもので、2025年のアプリストアからの削除措置に続く強化策です。当局は不正を検知すれば、裁判所の判断や顧客被害の証明なしにサイト遮断を求められるようになりました。FIUは44の未登録事業者を捜査機関に付託済みで、利用者には登録の確認と資産の引き出しを促しています。
情報源: CoinDesk
💡 活用の一言: 海外取引所を利用する際は、居住国での登録・認可状況を事前に確認し、未登録の場合の資産引き出し手段も把握しておきましょう。
6. 英高等法院、押収された約6.1万BTCの請求権は中国法で判断|英政府が保有継続しやすくなる可能性
The Blockによると、英国高等法院は10月12日(月)、錢志敏(Zhimin Qian)被告の投資詐欺で押収された約61,000BTC(約50億ドル相当)をめぐる被害者の権利について、中国法が準拠法になると判断しました。所有権そのものの判断はまだで、中国法の下で被害者が当該ビットコインへの財産的権利を示す必要があります。被害者側弁護士は控訴を進めており、FTは英政府がビットコインの多くを保持できる可能性が高まったと報じています。
💡 活用の一言: 政府保有BTCの処分方針は需給に影響し得るため、控訴の行方と英政府の方針を継続的に確認しておくとよいでしょう。
7. Federated Hermes、2027年初頭に初のトークン化ファンド持分を発行へ|Prometheumと提携
CoinDeskによると、運用資産9,110億ドルの米Federated Hermesは、SEC登録のブローカーディーラーを持つPrometheumと組み、2027年初頭に自社発行のトークン化ファンド持分を提供する計画です。対象ファンドや使用ブロックチェーンは未公表ですが、MMF(マネー・マーケット・ファンド)が有力な出発点とされています。BlackRockやFranklin Templeton、JPMorganなども同様のオンチェーンファンドを出しており、Citiはトークン化証券市場が2030年に5.5兆ドルに達すると予測しています。
情報源: CoinDesk
💡 活用の一言: 伝統的運用会社のトークン化は「アクセスの改善」が主眼です。自社の資産運用・財務管理でオンチェーンMMFを選択肢に入れられるか、情報収集を始める時期かもしれません。
8. CFTCのレバレッジ暗号資産規制案、TD Cowenは「2028年の期限リスク」を指摘
The Blockによると、CFTCは先週、レバレッジ・証拠金付き暗号資産取引の連邦枠組みに向けた規則制定の事前通知(ANPRM)を公表しました。スポット取引の管轄を主張するものではなく、プルーフ・オブ・リザーブ監査の義務付けや、州免許を持つ事業者への権限拡大を含みます。TD Cowenのアナリストは、正式な提案は早くて2027年第1四半期末〜第2四半期、最終化は2028年初頭にずれ込む可能性があり、手続き上の訴訟リスクも含め、最終化されない恐れがあると警告しています。議会による包括的な暗号資産法の成立が見えない中、当局の規則に頼る限界が浮き彫りになっています。
情報源: The Block
💡 活用の一言: 米国のデリバティブ規制は確定までに時間がかかる見通しです。米国向けサービスを検討する事業者は、暫定的な当局ガイダンスと法整備のスケジュールを分けて見ておきましょう。
まとめ
今日のニュースは、短期の価格変動(ETF流出とマクロ要因による急落)、セキュリティ(Ledgerの供給網攻撃)、各国の規制の二極化(韓国・ロシアの管理強化と、米国の枠組み整備の遅れ)、そして伝統金融によるトークン化の進展という4つの流れに整理できます。価格が揺れる局面でも、制度とインフラの整備は着実に進んでいる点が確認できます。
本記事は情報提供を目的としており、投資勧誘を意図するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。
本記事は2026年10月14日時点の情報をもとに作成しています。最新情報は各引用元サイトをご確認ください。


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